留蔵の秘密ほどでもない秘密( ´∀` )④
こんにちは。「本家留蔵」の嫁です。
今日は、「本家留蔵」の看板商品でもある【ごま漬け】のお話です。
ごま漬けとは、日本有数のいわしの好漁場である九十九里エリアで、六代目となる夫の家系が170年以上、古くから親しまれてきた伝統食です。
九十九里の巻き網漁は、紀伊国(和歌山県)から伝わったと聞きます。
もともとは、食用ではなく、畑にまく魚肥「干鰯(ほしか)」などのためにいろんな小魚を獲っていたのだとか。
巻き網にかかる魚のなかでも、いわしをたんぱく源として食べるようになり、時化のときでも食せるように丸干しや煮干しが誕生しました。
同様に保存食のひとつとして、【ごま漬け】も生まれたのです。
ではなぜ、黒ごまや柑橘の皮を一緒に漬けるのでしょう? 諸説ありますが、それは、九十九里エリアが半農半漁の地域だったことに関係しています。 その昔、風の強いこの地域では、田んぼのイネや畑の作物を守る風よけのために、あぜや畑の周りに黒ごまを植えていました。 【ごま漬け】の素材となるカタクチイワシが揚がり始めるのが秋。 ちょうど、黒ごまが実をつけて収穫するのと同じ時季です。 さらにその頃は生姜の収穫期でもあり、柑橘も成りやすく手に入ります。 カタクチイワシと一緒に、身近なそれらの素材を漬け込んだのでした。
次は、【ごま漬け】づくりにおいて、「本家留蔵」が守った伝統をお話します。